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イギリスのインフレターゲット政策と現状

FaceBookでインフレターゲットについて議論していた際にまとめた内容です。

元々は、下記のブログの内容についての話だったのですが、ECBのトリシェ総裁の話しからインフレターゲットに関する話題になりました。

”みなさん中央銀行について何かご存じですか?”
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2012/05/post-dd69.html

その中で、将来的にインフレになると分かっていれば人々の意思は現金を使うほうに向くはずではないかという意見に対して、インフレターゲット政策の先進国であるイギリス(最初に導入したのはニュージーランド)の現状はどうなんだろうかというの観点からちょっと調べてみた結果です。

”将来的にインフレになると分かっていれば人々の意思は現金を使うほうに向くはずではないか”って本当なんでしょうか?4%ものインフレにあるイギリスではどうなんでしょうか?

2007年の日本総研のレポートでは、BOEのインフレターゲットがうまくいっていると報告しています。

http://www.jri.co.jp/page.jsp?id=4656

しかし、この時点でも以下のように言われていました。

”長期安定成長に貢献したイギリスのこうした金融政策にも限界がみえはじめている。個人消費拡大に伴う家計債務の増大により、家計のバランスシートが悪化し、金融政策の景気に対するコントロール力が薄れてきている”

では、最近の状況はどうでしょうか?

http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE83O05U20120425?rpc=122

”英国立統計局が発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)伸び率速報値は前期比マイナス0.2%となり、金融危機以降2度目の景気後退(リセッション)に陥った。

市場予想は前期比プラス0.1%、前年比プラス0.3%だった。

アナリストの大半が2012年初めにプラス成長を確保することを見込んでいたが、建設支出が3年来の落ち込みを記録したことが押し下げ要因となった。サービス業も伸び悩んでおり、鉱工業生産も縮小した。

インベステックのエコノミスト、フィリップ・ショー氏は、追加量的緩和について議論が必要なことを示すと指摘。「財務相による財政余地は非常に乏しく、また現時点での財政措置はおそらく市場はマイナスと受け止める」と述べた”

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120503-00000023-reut-bus_all

”イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は2日、英国経済の回復ペースは期待よりも鈍く、インフレ率は高過ぎると述べた”

http://www.gfk.com/cr-japan/press_release/index.jp.html

”イギリスの消費者は、依然として続く不況感と、価格高騰によるインフレの懸念という、2重の苦しみに直面している”

本当に、インフレターゲットが景気を良くするんでしょうか?短期的にはそうかもしれませんが、これまでもそうだったように「将来からの借り入れ」を増やすだけに終わり、結果としてはかえって財政状況を悪化させる可能性が高いと思います。

”財務相による財政余地は非常に乏しく”という指摘が的を得ているように思いますが、金融で経済をいじっていくと、いずれ抜け道のない袋小路に入り込んでしまいます。

結局はいかに実体経済を立て直すのかどうかが重要で、そのためにはレアアースの確保とか、エネルギーの確保などの経済外交政策と、レアアースのいらないモーターの開発とかリチウムを使わないバッテリーの開発とかの技術開発が重要で、こういう「国際的に必要とされる製品を安定して供給する」ことがベースにあって、はじめて日本は国際経済のなかで 力を持つことが出来るんじゃないでしょうか?

日銀がインフレターゲットを設定して、お金をばらまくと景気が良くなるというのは暴論だし、それって麻薬みたいなもので一時的には効果があっても長期的に見るとかえって状況を悪化させてしまうように思うのです。イギリスの状況はまさにそれを証明してないでしょうか。
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Posted on 2012年05月03日23:13tomneko さんによって投稿されました-

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